igaki.work

井垣孝之(弁護士/ブロックチェーンベンチャー/新事業創出・経営改革コンサルタント)。個人が、チームを変え、組織を変え、社会を変えるために必要な物事の考え方や、役立つ情報をまとめるブログです。

導入するだけで生産性が2倍になる、縦置きマルチディスプレイのすすめ

パソコンのディスプレイを2枚以上使う、マルチディスプレイが仕事の生産性を大きく向上させることは、少しずつ知られてきました。それでもまだ、職場のディスプレイは1枚しかない会社は多いです。場合によっては13インチのノートパソコンでしか仕事をしない人もいます。

 

また、エンジニアはマルチディスプレイにしている方は結構いますが、管理部門でマルチディスプレイにしている会社はあまり見かけません。

 

導入するだけで生産性が2倍になることは、ぜひすぐにやりましょう!文書や資料作成の仕事が多いのにマルチディスプレイにしていない会社は、今、すぐに、導入すべきです。私のコンサルティングのクライアントには、必ずお勧めしています。

 

他方で、マルチディスプレイにしたくても会社が認めてくれない、という方もおられると思います。そこで、なぜ、マルチディスプレイにすると生産性が2倍になるのか、視覚的に理由を説明します。ぜひ、この記事を稟議書につけ、会社にマルチディスプレイを申請してください。

 

なお、私は、普段はディスプレイを縦に2枚並べて使っています。横に2枚使う人もいますが、個人的には圧倒的に縦置きをおすすめします。まず、マルチディスプレイの話をする前に、縦置きと横置きでどのように見え方が変わるかを説明します。

 

横置きと縦置きの画面比較(ブラウジング

f:id:geniusroots:20200207090339p:plain

ディスプレイの横置きと縦置きの画面比較(ブラウジング

 

ブラウジングは、縦置きの効果は一目瞭然です。多くのウェブサイトは縦長なので、ディスプレイも縦にすれば、スクロール量が減り、サイトの全体を眺めてどこに欲しい情報があるかをすぐに見つけることができます。

 

横置きと縦置きの画面比較(Wordを利用する場合)

 

f:id:geniusroots:20200207101948p:plain

ディスプレイの横置きと縦置きの画面比較( Wordを利用する場合)

 Wordも縦長なので、縦置きディスプレイの方が効果的です。上の縦置きのサンプル画像では、ページとページの間を縮めていないので、1.2ページくらいしか表示できていませんが、ページの間を縮めれば、ほぼ2ページ分を一覧できます。

 

横置きディスプレイだと、0.6ページくらいしか表示できないため、「あれ、この前に何書いてたっけ?」と思ったときにスクロールする必要がありますが、縦置きであればほぼ2ページ分を見ながら書けるので、文章の精度が上がります。

 

Wordで書面を作ることが多い弁護士は、絶対に縦置きのディスプレイは1つは用意しておくべきでしょう。なお、PDFも同様に、ほぼすべてのPDFは縦向きで、下に下にページが続いていくので、縦置きディスプレイの方が圧倒的に見やすいです。

 

横置きと縦置きの画面比較( PowerPointを利用する場合)

 

f:id:geniusroots:20200207102643p:plain

ディスプレイの横置きと縦置きの画面比較( PowerPointを利用する場合)

PowerPointは、1枚1枚は横長ですので、横置きでもさほど問題はないのですが、縦にスライドが並んでいくため、全体構成を見ながらパワポを作成したいときは、縦置きの方が便利です。
 

横置きと縦置きの画面比較(Excelを利用する場合)

f:id:geniusroots:20200207102948p:plain

ディスプレイの横置きと縦置きの画面比較( Excelを利用する場合)

Excelの場合、縦と横のどちらがいいかは表の縦横比によります。横長の表の場合は横ですし、縦に長い場合は縦です。

 

ただし、たとえばチェック項目のような項目を増やすときは、列ではなく行を増やすことが多い(特にシステム開発系の仕事。弁護士がExcelで書面を作るときも縦に伸びがち)ので、縦型ディスプレイの方が見やすいことが多いです。

  

以上、縦型ディスプレイがどのような場合に生産性を向上させるのかを説明してきましたが、縦型でさらにマルチディスプレイにするとどうなるかをお見せします。

 

縦置き「マルチディスプレイ」の生産性向上効果(PowerPointで資料を作成する場合)

f:id:geniusroots:20200207104649p:plain

縦置きマルチディスプレイの生産性向上効果


多くの方が、会社でいろいろ調べながらPowerPointの資料を作るという作業をされているのではないかと思います。そんなときは、縦置きマルチディスプレイにしておくと、資料作成がとてもはかどります。情報収集の速度が上がり、画面を切り替えることなく、全体を俯瞰しながら資料作成ができるので、短時間で精度の高い資料が作れるようになります。

 

ディスプレイが1つしかない場合、PowerPointとブラウザをいちいち切り替えないといけません。マルチディスプレイにしておけば、その手間が0になります。Windows10から仮想デスクトップという機能が実装され、デスクトップを切り替えることができるようになりましたが、マルチディスプレイはそもそも切り替える必要がないので、絶対的に楽です。生産性という観点からは、作業は1よりも0の方が圧倒的に価値があります。

 

ちなみに、ディスプレイを複数ではなく、大きなディスプレイを1つにすればいいのではないか、という意見もありますが、マルチディスプレイであれば、ウインドウを最大化したときに1つのディスプレイに合わせて最大化するのに対し、1つの大きなディスプレイだと画面いっぱいに広がってしまうため、逆に見にくくなります。画面が物理的に分割されていることがメリットになります。

 

縦置きマルチディスプレイの威力を体感いただけましたでしょうか?それでは、具体的にどうやって導入するかを説明していきます。

 

マルチディスプレイの導入方法

どのディスプレイを選ぶべきか?

マルチディスプレイを導入する場合、ディスプレイ選びは重要です。マルチディスプレイに使用するディスプレイのおすすめの条件は、次のとおりです。

  • ①サイズは最大24インチまで(それ以上は大きすぎて、縦にすると首がつらい)
  • ②ピボット機能(=ディスプレイを回転させる機能)が付いているもの
  • ③フレームを含む非表示部分が薄いもの(ディスプレイの境界は薄くないと目障り)

 

おすすめは、EIZOFlexScanです。非表示部分が約5ミリしかないため、ディスプレイ間のつなぎ目がほば気になりません。EIZOのクオリティはまず問題ないため、買って損はしない一品です。私も普段はEIZOのディスプレイを使っています。

 

ディスプレイは長く使うので、いいものを買っておくことをおすすめします。

4辺フレームレス・フルフラット、機能も美しさも兼ね備えた23.8型
画面サイズ:23.8型ワイドモニター/解像度:1920×1080
フルHD/パネル:IPS(アンチグレア)/LEDバックライト
入力端子:DVIx1、D-Subx1、HDMIx1,DisplayPortx1、USB3.0ハブ機能搭載(UP×1、DOWN×2)

 
少し価格を抑えめにするのであれば、Dellのモニターもありです。非表示部分は約7ミリで、輝点保証付きです。

[製品紹介]sRGB99%の広色域、フリッカーフリーに対応した多機能なフレームレスモニターです。輝点保証付き。
[サポート]無輝点3年保証/修理時には交換品を先にお届け
[画面サイズ]24インチ [パネルタイプ]IPS,非光沢 [接続端子]DPx1,mDPx1,HDMIx2
[最大解像度]1920x1200 WUXGA [アスペクト比]16:10 [最大輝度]300cd/平方メートル

 

なお、ピボット機能は、次に紹介するディスプレイアームを使うことで代替できるので、お手持ちの余っているディスプレイを活用することもできます。

 

ディスプレイの取り付け方法は?

 

単にピボット機能で縦にして置いておくのでもいいのですが、ディスプレイアームを使うと、ディスプレイが空中に浮く形になり、周囲がすっきりするのでおすすめです。私が普段使っているのはこちらです。マルチディスプレイにする場合は、2個取り付けてください。

 

液晶ディスプレイアーム クランプ式 水平多関節 30インチ10KGまで対応 M11

 

ディスプレイアームを使えば、ピボット機能のついていないディスプレイを購入して、スタンドを外し、直接ディスプレイをアームに取り付けることができます。

 

普段の私のデスクはこんな感じです。

 

f:id:geniusroots:20200215153421j:image

 

ディスプレイが宙に浮くので、ディスプレイの下に物を置いたりできます。

 

縦にした場合の設定方法は?

 

縦にすると、画面が縦になるので、OSの方で縦横の設定をいじる必要があります。

 

設定方法は、こちらをご覧ください。

 

今のパソコンでマルチディスプレイにできる?

 

マルチディスプレイにする場合、パソコンの本体側に、ディスプレイへの出力端子(HDMIやDisplay Portなど)が2つ以上ある必要があります。デスクトップパソコンであれば背面、ノートパソコンなら側面を確認してください。ディスプレイ側の端子と、デスクトップパソコン側の端子が合えば(たとえば両方にHDMIとが2つあるとか、HDMIとDisplay PortまたはDVIが1つずつあるとか)、使うことができます。

 

ノートパソコンは、ノートパソコンの画面を1つ、ディスプレイを1つのマルチディスプレイにするという方法もありますし、出力端子が複数あれば、全部で3枚のモニターにすることもできます。

 

今すぐマルチディスプレイに!!!

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。この記事を読んでいただければ、マルチディスプレイの生産性向上効果は体験いただけたのではないかと思います。

 

個人的には縦置きをお勧めしますが、横置きで2枚並べるのでもいいと思います。

 

ディスプレイはなかなか壊れないため、一度買うとずっと使えます。その間、生産性向上効果が続きます。長く使うものなので、どうせなら、いいディスプレイを買いましょう。それでも5万円~10万円程度にしかならないですし、生産性向上効果で残業時間が減り、仕事のクオリティが上がるので、数ヶ月で投資回収できます。

 

マルチディスプレイの導入は、手っ取り早い働き方改革になりますので、開発部門は当然のことながら、営業部門・管理部門など、資料作りで残業が多い部署は、今すぐ、ぜひ!