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井垣孝之(弁護士/ブロックチェーンベンチャー/新事業創出・経営改革コンサルタント)。個人が、チームを変え、組織を変え、社会を変えるために必要な物事の考え方や、役立つ情報をまとめるブログです。

2021年はこんな年に!2020年の振り返りと辛丑年の過ごし方。

明けましておめでとうございます。旧暦の新年は立春、今年は2月3日ですが、今年がどんな年になるか、昨年に引き続いて干支(かんし)から紐解いてみたいと思います。

 

昨年の記事はこちら。

 

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2020年の振り返り

2020年は「庚子」(かのえ・ね)の年でした。古いものを新しくするという意味の「庚」と、新しいものがどんどん増えるという意味の「子」が組み合わさり、古いものが破壊され始める年と予想していましたが、新型コロナウイルスの流行が、この流れを加速させることとなりました。

 

新型コロナウイルスは、たとえばこんな旧来の「当たり前」にヒビを入れました。

 

・会社員は会社に通勤して、会社で仕事をするのが「当たり前」

・商談するときは、相手の会社に行くのが「当たり前」

・いい会社は、都心の高いオフィスに入るのが「当たり前」

・採用・面接は対面でなるのが「当たり前」

・新入社員の入社式・研修は、一箇所に集めてやるのが「当たり前」

 

新型コロナウイルスの影響により、今までなんとなくいいと思ってやっていたことが、実はやらなくても済んだ、別の方法がもっと効率がいい、ということに気づいた1年が2020年だったのではないかと思います。

 

2021年は、この流れがさらに加速していきます。まずは干支の意味を見てみましょう。

 

2021年の「辛丑」の意味

2021年は丑年と言われていますが、正確には「辛丑」(かのと・うし)の年になります。まずは辛と丑、それぞれの意味について解説します。

 

「辛」の意味合い

「辛」の字源は諸説ありますが、奴隷や罪人に刺青するときに使った針とか、草木が新しい実をつける様子を表したと言われています。自らをあらためて新しいものに生まれ変わるとか、下で醸成されてきた圧力が上に噴き出すという意味合いがあります。

 

朝日新聞の「新」の字の左側の横棒が1本多いことは有名ですが(朝日新聞のサイトトップのロゴを見てみてください)、これはもともと「辛」という文字を使って「新」という漢字が作られたからです。

 

新しいものが生まれるときは、必然的に何かが裂けたり、壊れたりといった痛みを伴います。ここから、「辛い」という、よく知られた意味合いが出てきています。

 

庚の年まで続いた、新しいものと古いものの対立が、いよいよ表面化し、新しいものが古いものを壊し始めるのが、辛という年の意味合いです。この年に、次の新しい段階に進まず、旧態依然とした態度を続けると、その後大変痛い目を見るというのが、古来からの教訓です。

 

「丑」の意味合い

「丑」という文字は、動物の牛を表しているわけではありません。「丑」という字は、生まれ落ちたばかりの赤ん坊が初めて手を伸ばした形からできており、ここから初め、始める、結ぶ、掴むなどの意味合いがあります。

 

「紐」という字の右側が「丑」ですが、新しく生まれてきた小さなものを繋ぐという意味が、「丑」の中心的な意味になります。

 

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史記」には、「丑は紐で、結ぶ。陽気が上にあってまだ下降せず、万物が芽吹いたもののむすばれてまだあえて地上に出ない」とあるそうです。

 

子の年に始まった新しいものは、子年にはまだバラバラしていていろんな問題が起こりましたが、それを発展させる方向につながって1つの紐になり、大きな勢力になる準備が始まるのが、丑年です。

 

「辛丑」の意味合い

 

「辛」と「丑」の意味合いをまとめてみましょう。

 

2つの漢字に共通していることは、新しい勢力がいよいよ強くなるものの、まだその勢いはまだ始まったばかりなので、古い勢力を一掃するまでの力はない、という点です。しかし、新しいものが手を結んで、どんどん大きくなろうとしていきます。

 

辛丑の2021年は、新型コロナウイルスをきっかけとして始まった新しいライフスタイル・ワークスタイル、組織運営の仕方が、いよいよ形になり始め、旧来のスタイルや組織を破壊する準備が進む(早いところではもう破壊され始める)という年になりそうです。

 

2021年という年を辛丑という文字の意味合いから紐解いてみましたが、いかがでしょうか。干支はいろんな形で古くから日本人の生活にも溶け込んでおり、日本人はほぼ無意識に干支に沿って生活をしています。うまく活用すれば、時代のエネルギーを使って大きなことができるかもしれません。

 

2021年、私がやりたいこと

私自身は、2021年はまた新しいことに挑戦します。これまでずっと新しい時代の働き方を体現し、普及するように努めてきましたが、いよいよそのためのプロダクトを開発しようと考えているところです。

 

2021年は特に、ライフスタイル・ワークスタイルには大きな変化が始まるのではないかと思っています。前述の「当たり前」が破壊されると、移動時間や人に拘束される時間が減るため、毎日数時間程度の余白が生じます。私も、事務所に出ることはほとんどなくなったため、ほぼ毎日2時間ほどゴルフの練習をしたりしていますが、この「余白」は、ライフスタイル・ワークスタイルに新しい風を吹き込みそうです。

 

コロナの間に、ゴルフを始める人はずいぶん増えましたね。空いた時間に本格的に副業を始めるという人は増えるでしょうし、全然違う分野の勉強を始めるという人もいるはずです。

 

そうすると、これまでの「キャリア」という考え方が少し変わり、複数の仕事やプロジェクトを同時並行で進める前提の「ポートフォリオキャリア」「ワークポートフォリオ」といった考え方がいよいよ受け入れられ始めるのではないか、という考えを持っています(すでに私自身、2014年から実践している働き方ではありますが、またどこかで書きたいと思います)。

 

そこで、私は、今はまだコンセプトを固めているところですが、AIを使って自分の強みやパフォーマンスが高くなる条件を発見し、「自分がなりたい姿」の実現をサポートし、チームやプロジェクトのパフォーマンスを高めて、一人一人の拠り所となるようなプロダクトを作りたいと思っています。

 

何か形になればこのブログなどでお知らせすると思いますが、その際はぜひご関心をお寄せいただければ幸いです。興味がある方は、ぜひメルマガにご登録ください。

 

それでは2021年も、どうぞよろしくお願いいたします。

 

井垣孝之