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井垣孝之(弁護士/ブロックチェーンベンチャー/新事業創出・経営改革コンサルタント)。個人が、チームを変え、組織を変え、社会を変えるために必要な物事の考え方や、役立つ情報をまとめるブログです。

生産性を圧倒的に上げる、フィールドと仕事の選び方【第3回】

30代以降、らせん状にキャリアアップしていくための連載企画、3回目です。

 

1回目は大きなフレームワーク2回目は大きな方向性を決めるための具体的な方法論をご紹介しています。

 

キャリアの大きな方向性が決まったら、次はその方向性を実現するためのフィールドを選びます。フィールドとは、業界・職種・会社のことです。この考え方は、特に転職のときに威力を発揮します。実際に、私が転職のアドバイスをしている人は、全員給与がアップしています。

また、フィールドと仕事の選び方、仕事に対する考え方でまったく生産性が変わってきます。

まずはフィールドの選択の重要性について説明します。

 

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自分の給与は、自分のパフォーマンスではなく業界の伸びと会社の利益によって決まる

 

自分の給与の額は、会社で自分が出した成果に比例して上がると思っていませんか?

 

あながち間違いではないですが、パフォーマンスに比例して変動する額は、よほど並外れた営業成績を上げるなどの事情がない限り、数年単位で見ると大きくても100万円もいかない会社の方が多いと思います。

もっと大きな給与額の変動要素は、会社の従業員に対する投資余力(≒会社の利益)と投資意欲です。

 

たとえば、従業員の給与の8割が300万円から600万円に収まっている会社と、500万円から800万円の間に収まっている会社とでは、年収600万にするための難易度が全く違うわけです。

 

給与の源泉は会社の利益なので、会社の利益が多ければ多いほど従業員の給与の原資は増えます。

利益からどの程度が実際に給与として払われるかは経営方針次第ですが、マーケットが成長している業界で業績が伸びている会社は、いい人材がほしいのと、将来の増収増益が見えているので、給与水準は高くなりがちです。

 

以上のとおり、給与の額は、会社を取り巻く外部環境の動向と、その中での会社の業績及び業績見通しで大枠が決まり、会社の中での従業員のパフォーマンスは、大枠の中での調整要素に過ぎません。

業界を変えて転職をすれば数年で給与が200万増えることはよくありますが、同じ会社に勤めていて給与が数年で200万増えることは、営業職で歩合の割合が高い場合を除けばほぼないでしょう。

 

したがって、給与を上げるためには、1つの会社の中で頑張るのではなく、どの業界のどの会社に入るかの方が重要です。

 

伸びる業界はどうやって見極める?

 

それでは、伸びる業界はどうやって見極めるのでしょうか。業界と言ってもいろんな分類の仕方があるため、そもそもどういう切り取り方をするかで変わってきますが、伸びる業界の見極め方の目安は次のとおりです。

 

  • 複数のベンチャーが参入している
  • 業界地図で特集が組まれている
  • 伝統的な産業の生産性を劇的に向上させる可能性がある

 

最近でいうと、以下の領域が以上の3つを(ほぼ全部)満たします。

 

 

ただ、必ずしも伸びる領域は以上に限られるわけではなく、たとえば電力業界でも分散電源のための発電方法(たとえば蓄電池)やP2Pの電力取引なんかは熱い領域ですし、日本の社会トレンドで言うと少子高齢化という大問題がありますので、高齢者関係のビジネスもこれから伸びるマーケットです。

ただ、生産性の向上による利益率の増加は、技術革新によることが多いため、前述の伸びる領域が何らかの形で関わっていることが多いです。

 

逆に、マーケットが縮小している製紙・印刷関係や、競争の激しい外食産業は、利益の確保が難しいため、従業員の給与もなかなか上げられない状況でしょう。

 

ぜひ業界地図や四季報を眺めて、自分が身を置いてみたいこれから伸びる業界を探してみてください。伸びる業界に所属していれば、それだけで転職マーケットでの評価は高くなりがちです。

 

職種を選ぶときの考え方

 

職種とは、営業・企画・管理・技術・マーケティングといった企業内の役割のことです。

基本的な考え方は、自分の強みが活きやすく、なおかつ弱みが発揮されにくい職種を選ぶことです。特に、①会社の強みと自分の強みが一致していること、②会社の課題が自分の強みで解決しやすいことは重要です。

 

特にメーカーでありがちですが、技術の高さを売りにしている会社だと、営業職は肩身の狭い思いをするというパターンがあります。逆に、営業部門が強い会社で営業成績を出せば、会社全体に対して強い影響力を持つことができます。

入社する前に、会社の売りと社内でどの部門の影響力が強いかは確認した方がいいでしょう。

 

経営視点でいうと、離職率が高い会社の場合、会社の強みと従業員の強みが一致していないか、会社が従業員の弱みをサポートしていないことが原因である場合があるので、これらの観点から求職と内部体制を考えた方がいいかもしれません。

 

また、職種のニーズは、業界と会社のステージによっても変わります。一般的に、業界と会社も、商品のライフサイクルと同じように導入期→成長期→成熟期→衰退期という流れで推移します。

職種は、導入期や成長期では、営業のニーズが高まりますが、成長期には管理業務を強化しないと成長できないことがわかるため、バックオフィス系のニーズが高まります。

成熟期は、新規採用のニーズは弱まりますが、シェアを取る・次の新規事業を立ち上げる・業務効率化するといったニーズが高まります。

 

職種に対するニーズが変われば給与水準も変わるので、業界と会社のステージから自分の希望する職種のニーズを推測することも大切です。

 

会社を選ぶときの考え方

 

ここまで業界と職種と、給与との関係について書いてきましたが、ポイントは、会社を選ぶときは、会社そのものよりも会社を取り巻く外部環境の分析の方が重要ということです。 

 

就職・転職は、投資と同じです。従業員ということになれば1日の3分の1以上は会社で過ごすことになるわけですから、仕事は、自分の時間を投資しているのと同じことです。その仕事をすることで、将来の自分のマーケットバリューを高めることができるかという視点で、会社と仕事は選びましょう。

 

この話は、個人事業主でも同じです。同じ業界に身を置いていても、どのような仕事をしているかで収入レベルは格段に変わります。

最近は弁護士でも収入の格差がかなり付くようになっていますが、マーケットが縮小していたり、競合が非常に多い仕事しかやっていないと、仕事の時間が将来への投資にならないため、先が苦しくなります。

 

仕事の時間に3つの意味を持たせて、生産性を圧倒的に上げる「投資」という考え方

 

単に言われた仕事だけをこなしていると、その仕事は、「言われたことを終わらせた」以上の価値を持ちません。 

しかし、同じ仕事でも、「会社と自分の将来の価値を上げる」という意味を付加することができます。

 

たとえば、仕事の仕組み化です。また同じことをやる可能性がある仕事であれば、その仕事をやりながら他の人もできるような仕組みを作るとか、決まったフローを構築してしまうといったことをすればよいでしょう。

そうすれば、次にその仕事を来たときに他の人に任せられるので、会社にとっては将来のリソースの効率化ができますし、自分にとってもマネジメントの実績になります。

 

このように、仕事をしている時間に①ただその仕事をこなすことにやる価値、②会社の将来への投資、③自分の将来への投資といった3つの意味をもたせることができれば、時間あたりの生産性はまったく変わってきます。

同じ8時間の仕事をしても、24時間以上の付加価値を生むことはできますし、それ以上になるとそもそも仕事の価値を時間で測るという概念がなくなります。

 

Work as an Investment(投資としての仕事)という考え方、ぜひみなさんも実践してみてください。

 

このあたりの話は、次回もう少し具体的に書きたいと思います。

 

過去の連載はこちらからどうぞ。

 

【第1回】知らないと損する!30代以降のキャリアのフレームワーク - igaki.work

【第2回】30代以降のキャリアの大きな方向性の決めるワーク - igaki.work

 

次の記事は、こちら。

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